チビッ子大集合(蓬峠OB山行)
4期(昭和40年卒) 小原 佑一
 「ぼくは おはらひさとし、4才です。夏休みにお山にお父さんと登ってきました。
朝早くリックサックにお弁当と地図を入れて出発しました。急行に乗って長いトンネルを過ぎて駅につきました。外は雨がドシャ降りでした。途中でお父さんのお友達(西一家、桃谷親子、石野君)に会って皆で一緒に駅で雨宿り。ぼくたち子供4人はラーメンを食べたり、かくれんぼをしたり。そのうち別のオジサン(水上君)が一人でやってきて、雨の中を登って行きました。

 少しすると雨がやんだので、ぼくたちも出発することになりました。お父さんの作ってくれた地図をすぐに見られるようリックサックのポケットの中に入れて、大きな水たまりのある道路を歩きました。ひと休みしてから、今度は森の中の細い道を歩きました。水が川みたいに流れているところになると、オジサン達がダッコしてくれます。その度に「重いなァー、疲れるなァー」とブツブツ言っていました。道はだんだん細くなって坂道になりました。ときどき休みます。するといろんなお菓子が出てきます。西さんのお母さんが笹の舟を作ってくれました。お父さん達は途中で泊まるつもりだったようですが、ぼく達が元気よく歩くので欲が出てきたみたいです。

 道が急になり、木の根がたくさん出ているのでとても歩きにくく、乗り越せないとオジサン達がひっぱったり、抱いたりしてくれました。「疲れたらオンブしてやるからな」とお父さんは言うけれど、皆元気に歩いているんだからぼくだってガン張らなければ。そのうち暗くなってきたら、遠くの方から「ヤッホー」という声が聞こえ、小さな光が見えてきました。迎えに来てくれた人達に励まされながら懐中電灯をつけながらテントの処に着きました。そこには、別の道を雨の中を歩いてきたタクヤオジサンの一家と荷物運びのオジサン(濱君、三日月君)も待っていてくれました。熱い夕食をガツガツ食べて、疲れているので小さなテントに入ってすぐ寝てしまいました。うすいペラペラの寝袋で背中が痛かった。

 次の朝、目をさますと子供が6人、あっちへ行ったりこっちへ来たり大さわぎ。今日は下り坂ばっかりですが、きのうより長く歩くんだそうで、大変なことです。水上のオジサンは大きなリックを背負って別の山に登って行きました。

 ぼくたちチビッ子軍団とその一家はドンドン山を下りました。途中の沢ではクツを脱いでジャブジャブ水遊びです。オトナ達は、もう少しで平らな道になるとか広い道になるとか言ってたけど、いつまでたっても下り道です。でも、チビッ子軍団は元気に歩き、遊び、食べ、しゃべりながら前進また前進して土合というところまできました。ここで自動車で帰る人達(佐藤一家、濱運転手)とさようならをしました。ぼくたちはジュース、オトナは泡の出るジュースを飲みました。

 お父さんは、この次もまた山に連れていってくれると思うよ。だって、お山は楽しかったってお母さんや幼稚園の先生にも宣伝しておいたから -----。

   OB山行 参加者

  小原父子(4期)、西一家(6期)、石野(9期)、桃谷父子(9期): 土樽 〜 蓬峠(泊)〜 土合
  水上(8期): 土樽 〜 蓬峠(泊)〜 ?
  佐藤一家(8期)、濱(8期): 土合(泊)〜 天神平 〜 谷川 〜 茂倉(泊)〜 蓬峠(泊)〜 土合
  三日月(8期): 未丈 〜土合(泊)〜 蓬峠(泊)〜 土合
  伊藤一家(9期): 土合 〜 一ノ倉沢 〜 ソウナン(?)〜 土合
  相原(8期): 土合駐車場


     金曜日から土曜日にかけてはドシャブリ、日曜日は快晴
昭和55年OB会報NO13より抜粋