懐かしき谷地平、姥ヶ原 ― OB山行
8期(昭和44年卒) 佐藤 拓哉
 懐かしき谷地平 ---- 去年のOB山行の集中地を決めた時そんな言葉が頭に浮かんできた。だけどどんな所であったか景色がなかなか浮かんでこない。谷地平 ---- ワンゲルに入った年の春合宿の集中地であった。西大巓から東大巓へかけての大らかな稜線、小雨の中の(?)藤十郎のぬかるみ、土湯までの頭の上までくる笹の中の下り道(あのころはベトコンルートと呼んでいた)などはよく覚えている。しかし谷地平はバテてたどり着いた広い所、沢が流れていた所、そんな記憶しかなかった。

 あの時とは全てが異なり、集中した人数はわずかに6人、それといつものようにその家族、天気は快晴 ---- 谷地平がこんなに静かで広くて美しい所であったとは知らなかった。また来てみてよかった ---- 朝早くみんなで谷地平を散策しながらそんな想いが湧いてきた。

 鎌沼から姥ヶ原へ --- ワタスゲと種になったチングルマが風にそよいでいた。春先にはイワカガミが一面に咲いていたような気がする。3年の春合宿では一切経を越えてきて姥ヶ原で一泊したことがある。今度が3回目なのに記憶の中の姥ヶ原よりも何倍も素晴らしい所であった。自然と接する機会が少なくなったためかもしれない。

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 小原(4)& Jr + 佐藤(8)一族 :
    浄土平 → 一切経 → 姥ヶ原 → 谷地平 → 東大巓 → 谷地平(泊)

 西(6)& Jr :
    白布高湯 → 西吾妻(泊) → 人形石 → 藤十郎 → 東大巓 → 谷地平(泊)

 濱(8)一族 : 浄土平 → 姥ヶ原 → 谷地平(泊)

 三日月(8): 峠 → 明月湖 → 東大巓 → 谷地平(泊) → 五色沼 → 信夫高湯 


 トピックス :
 小原さんとは姥ヶ原の姥の前で一緒になり、翌日一緒に東大巓へ登った。頂上でラーメンを食べていると西さんと三日月君が前後して現れた。思いがけない山頂での集中となった。
 一切経を登る途中に車イスが一台放置されていた。おかしいなァーと思っていたら、鎌沼まで身障者の人が20人程、ボランティアの人に支えられながら ---- これも一つの価値のある登山。
昭和57年OB会報NO15より抜粋