アルプス・スキー三昧
8期(昭和44年卒) 佐藤 良子

 目が覚めるとホテルの窓から明るい光が射しごんんでいました。「もしや・・」と思ってカーテンを開けると、目の前にアイガーの岸壁が圧倒的な迫力で迫っています。寒いのも忘れ、ベランダに出てビデオを回しました。

 今年の4月、主人と念願のヨーロッパ旅行をしました。山の好きな私達は、先ずスイスのアルプスヘ向かいました。はじめ、グリンデルワルトに4泊し、毎日登山電車で登っては、アイガーやユングフラウを見ながらスキーをしました。アイガー北壁は手を伸ばせば届くところにあります。5時にリフトが止っても、太陽はまだまだ頭の上にあります。のんびりと北壁を眺めていると、時間が止った感じです。貸スキー屋の人のいいおじいさんが、「グリンデルワルトの人は、みんなMr.Yukou Maki の友達なんだよ」と言っていました。

 次に、ツェルマットに3泊し、イタリア国境のマッターホルンでスキーをしました。本などでよく見るあのマツターホルンがすぐ目の前にそびえているのです。イースターホリデーということもあって、ツェルマットにはヨーロッパ中からスキー客が集まっていました。特にドイツ語がよく耳にはいってきました。

 ゴンドラは行列待ちでぎゅうぎゅうずめでしたが、上にいくとゲレンデのスケールがあまりにも雄大なので、人はまばらになり、人とぷつかる心配もなくのびのび滑れました。ゴンドラの終点のクラインマッターホルンは、標高が3820mもあり、スイス、イタリアの峰峰はもちろんのこと、遠くフランス国境の峰までー望のもとです。ここはもうイタリア国境で、マッターホルンの南壁が大きく見えます。

 イタリア側のロッジで、上半身裸で日光浴している人達を眺めながら昼食をとりました。もちろん金はスイスフランもOKです。スキー場で感心したことは、みんな非常に上手で、転ぶ人など誰一人として居ないことと、老夫婦が結構来ており、彼らが大変上手で、ダイナミックな滑りをしていることです。年老いても仲睦まじく、颯爽とアルプスにシュプールを描く姿がとても印象的でした。

 ヨーロッパ流とシャレコミ、ロッジの外のイスにのんびり座って、今度は北壁を眺め、オチャしながらのスキーを楽しみました。最後にパリで美術館めぐりを楽しみ、2週間のヨーロッパの旅を終えました。

平成4年OB会報NO23より抜粋