OB山行(21期〜24期)二口・樋の沢
22期(昭和58年卒) 西川 雅明
【行程】

平成10年5月16日(土)
15時30分 本小屋
17時20分 樋の沢着
〜深夜(宴会)

5月17日(日)
9時30分 樋の沢発
(小東岳ピストン)
13時00分 樋の沢着
15時30分 本小屋着
17時30分 秋保温泉解散

【参加者】
<21期> 菊地、坂本、桜庭、千田、針生
<22期> 石川、坂口、高橋、土屋、手塚、西川
<23期> 嵯峨
<24期> 道郎


「二口渓谷概念図」

樋の沢までは1時間では行けない!

 念願かなって二口のOB山行が実現した。卒業してから15±2年、年齢にして30代後半のOB、21期から24期の面々に声をかけて、最終的には13名が参 加することになった。

 本小屋に15時集合としたが、新幹線で仙台に来る人が多いため、地下鉄「長町南」駅に13時30分に集合し、3台の車に分乗して本小屋に向かう。いつもの東 京組に加え、仙台地元の土屋、道郎、岩手から嵯峨、山形から菊地さん、針生さんと東北勢が参加しているのが今回のメンバーの特徴である。

 本小屋から樋の沢に向かう道は、思いのほか起伏が激しい。かつての道が崩れ落ち、高巻かなければならない箇所もあったが、それより15年の時間が記憶を変質 させてしまったことが原因かもしれない。

 コースタイムも「樋の沢まで1時間」と見ていたのだが、そんな短時間じゃとても着かない。結局2時間近くかかった。樋の沢の案内図を見ると「6Km、2.5時間」 とあるではないか。その案内は正しかった。

 途中、「雨滝」、「京淵沢」、「ケヤキ沢」など懐かしい場所を経由した。

(本小屋に集合したメンバー)

樋の沢小屋はきれいな小屋、運良く他の宿泊者なし

 樋の沢には奇麗な避難小屋があった。2階建て。30人位は泊れるだろうか。

 この日は土曜日だというのに運良く他に宿泊客はいない。心配していたワンゲル 現役部員の訓練合宿パーティーも見当たらない。そこで、テントは張らず、小屋に 宿泊することにする。

 ブロックを積んでカマドを作る。dinnerは焼肉と豚汁。ビールを飲みながら エッセンをする。昔の水場はいまも健全。冷たい地下水を供給してくれる。樋の沢 の「樋」の部分も相変わらず水量をたたえている。

 小屋に着いてすぐに釣竿をもって沢に降りていた千田さんが、イワナを2匹釣り 上げてきた。大きい方は30cm近くあるだろうか。腹を裂いてカマドで網焼きに する。

 その後、ボッカしてきた大量のビールと懐かしの「HI Nikka」、ワイン、 ウィスキーを飲みながら夜中まで騒ぐ。15年前の感覚がありありと蘇ってくるか ら不思議なものである。
(樋の沢の避難小屋) (避難小屋の内部)
(かまどを作りエッセンを開始) (千田さんが釣ったイワナ 2尾)

大東あきらめ小東へ、懐かしい山々

 17日は朝の5時頃まで激しく雨が降っていた。 これでは山登りはやめて、本小屋に直帰するしかないか、と諦めかけていたところ 8時をすぎて雨はあがった。9時を回った頃、稜線を覆っていたガスも晴れたので 小東くらいならいけるだろう(=天気のみならず、大東の急登はイヤだという意見も あって)ということになった。

 小東峠、小東肩を過ぎて約1時間で小東岳ピークに到着する。運良く稜線に出た ころには太陽が照りつけてきた。遠くは朝日連峰、飯豊連峰まで望むことができる。今年は5月中旬にしては雪が残っていない。二口では山形神室に小さな雪渓が残っ ている程度である。

 小東岳からは訓練合宿(特に2次新)で歩いた道を見渡す。南方向には山王、龍、 瀬ノ原、清水峠、仙台神室、山形神室があり、北方向には南峰、小南コル、南面白、 北面白、東には大東岳が大きく見える。

 小東肩でLunchを取る。スライス(薄めの食パン)にイワシ缶詰をはさみ、マヨネ ーズをかけた代物で、これもワンゲル時代と変らぬメニューである。

 樋の沢に下りて、荷物をまとめて同じ道で本小屋まで戻った後は、車で秋保温泉 華の湯(テルメ)で汗を流して解散する。2日間というもの、まったくタイムワー プしてしまった。15年を経てあらためて感じる「二口」もいいものである。

(小東岳より南方向 龍、仙台神室、山形神室) (小東岳より北方向 南面白、北面白)
(「小東岳」ピークにて)
針生、菊地、高橋桜庭、手塚、石川、坂本、
西川、土屋道郎、嵯峨、坂口、千田
(「樋の沢避難小屋」にて)
土屋、菊地、嵯峨、桜庭、高橋、道郎、
坂口、坂本、西川、針生手塚、石川、千田