TUWV7期 35周年同期会の報告
7期(昭和43年卒) 菊谷 清
平成15年9月27日(土)、28日(日)  新潟県栃尾又温泉「自在館」
上田、大釜、大木、大山、国岡、菊谷、斎藤、手戸、藤森、真尾、村山、八重樫、矢後、山岸、山口

急遽、東京周辺で同期会をやろうということになり、にわか幹事がにわか仕立てで同期会を計画したのだが、結果として35周年というグッドタイミングになった。昔のワンゲルの同期会といっても全員一緒に登山ができる体力など残っているわけもないので、山奥の温泉につかりながら昔を懐かしむとともに思い出の山々を遠くから眺める、というひたすら楽な設定となった。

初日午後、上越新幹線浦佐駅に集合。マイクロバスで今夜の宿の栃尾又温泉「自在館」に到着。ここは日本秘湯を守る会の宿ということであったので、ひなびた秘湯を期待したのだが、想像と違いガッカリ。車で入れる秘湯などあるわけがないノダ!夕食前に宿の内風呂に入るが、ぬるくて風邪を引きそうだ。ここの源泉は37℃で元々ぬるく、温泉の効用はそのぬるま湯に長時間つかって初めて得られるのだそうで、せっかちな現代人にはせっかくの御利益も得られそうもない。

夕食とともに同期会の宴を開始。同期会初参加は斎藤と矢後さん。同期の集まりで欠かせない元気者の金子は今回仕事のために欠席。白髪になったり禿げ上がったりと外見・風貌は学生時代と変わったが、みんなの笑ったときの笑顔は昔のままだ。懐かしく、嬉しい。宴会が二時間半でタイムアップになった後も話しは尽きないので、部屋を変えて集まる。話しがはずめば、ついつい声も大きくなるのはやむを得ないことか。ここは静かな宿なので夜遅くまで騒がしくすることは好ましくないのだが、宿の方に特別にお願いした。

翌朝、8時出発なのでゆっくりと起床して周辺を散歩。朝の冷涼な空気に身が引き締まる。名物の樹齢400年の巨大な夫婦けやきと子持ち杉を見物。子宝の授かる子持ち杉はもう関係ないので、定年後もカミさんに愛想をつかされないようにと夫婦けやきをくぐる。朝食後、電源開発のマイクロバスに乗り出発。今日のガイドは48年土木科卒の後輩。奥只見・大鳥ダム増設工事の建設所長だが、我々先輩の案内役を買ってくれたもの。銀山平から遊覧船に乗り銀山湖を奥只見ダムまで湖上遊覧。湖の周囲に深く切れ込む長大な沢や空高くそそり立つ稜線を眺めつつ、みんな、昔の平ケ岳集中を思い起こしていたようだ。ダムサイトではイヌワシの営巣地を望遠鏡で覗いたり、ダム地下深くの発電所を見学したりしたが、当日は曇り空であったためダムから平ケ岳が見えなかったのが残念であった。

帰りは越後駒登山口のある枝折峠をマイクロバスで越える。峠のプレートを囲んで記念写真。夏合宿の時はおんぼろバスで、急峻なガタガタ道を乗り物酔いに悩まされながらやっと峠を越えた記憶がある。越後駒は雨模様で、下山してくる登山者は足元がみなドロドロだ。たくましい彼らの姿に昔の自分の姿を重ね合わせたのは自分だけか。下界に到着後、大浦開山堂見物に立ち寄る。ここは江戸時代の名匠石川雲蝶の透かし彫り彫刻がある所。堂内一杯に彫り込まれた立体的な透かし彫りの迫力に圧倒された。あんな片田舎で、あのような素晴らしい芸術作品に出会うとは想像もできなかった。

楽しい時間はあっという間に過ぎる。帰りの新幹線で自由席に集まってお別れの宴会でもやろうとみんなで相談して乗ったのだが、自由席が満員のため願いは果たせず、バラバラになってしまった。最後がちょっと尻切れトンボになり、充分に同期会の余韻を楽しんでもらえなかったのが残念。

平成15年OB会報NO34より抜粋