8期と9期(数回目の)30周年山行 〜 西吾妻山
8期(昭和44年卒) 前田 吉彦
 今年の数回目の30周年山行には参加者が8期と9期合わせて18人。夫婦連や友達を誘ったり、娘さんが付き合ってくれた幸せ者など、これは“おとなの山行”である。

 集合は郡山駅、9月4日昼前。ここで数台の車が、はるばる名古屋から来てくれた片野父娘と初参加の川田君の新幹線組みを Pick up。川田君とは実に30何年ぶりだ。今は十和田市で大きな農園を息子さん達と経営している由。今年は娘さんがイギリスから戻ってこないので、参加を渋っていた濱もケンチヨが連れてきてくれた。濱あっての同期山行だ。皆で歓迎する。

 夏の名残を湛えた桧原湖湖畔で休憩。仙台から猫魔ヶ岳登山を終えた中里さんとお友達もここで合流。「最近、毎週ではないが、月4回ほどは山に行っている」という相原K2夫婦は、磐梯山登山後、別行動で白布温泉を目差す。

 白布温泉からはゴンドラで西吾妻中腹の宿「アルプ天元台」へ。山の色合いも盛夏の勢いを失い、季節の移ろいが感じられる。ここからリフトが山頂方向に伸びている。

 夕食までの間、温泉に入ったり、持参の肴で一杯やったり。富川奥の特製手作りパンも披露された。窓から見える対岸は、かって皆で汗した登山道のある尾根だ。本当にしんどい登りだったな。夕闇に加え、小雨も混じってきた。

 夕食は誠に豪華。ケンチヨが予約した米沢牛ステーキと鍋ものの2卓に分かれて会食。話しが弾むに従い、当然のごとく桃谷氏の一人舞台となる。今年は夫婦で屋久島に登った由。尽きぬ話しを切り上げ、雨の音を気にしながら就寝する。外は漆黒の闇。

 残念ながら、翌朝も小雨。ガスはかかっていないので、そこそこに見通しは利く。“おとなの山行”なので、決して歩いて登ったりはしない。ペアリフト3本を乗り継ぐが、雨のリフトはやや辛いものがある。それでも足元にはリンドウなどの秋の花が、静かに慰めてくれる。

 いつものように露払いは桃谷君、皆で濱をサポートする。ここで頼りになるのは、テニスで鍛えているケンと常に無口で我慢強い原田君。昔の猛者川田君はボストンバックに革靴の超軽装。一方片野君のリュックはやけに大きい。樹林帯の急坂を登ると、カモシカ展望台のガレ場に着く。ここから傾斜も緩み、程なく草原や池塘が現われ、木道に変わる。人形石への分岐を過ぎると、大凹湿原の一角に辿り着くが、小雨も残り、風がやや強く寒い。

 雲間に中吾妻を遠望しつつ、オオシラビソと背の低い熊笹を処々に配した、秋色の湿原を更に進むと水場に至る。ここは風も無く、一本とする。この先、西吾妻の登りは岩がゴロゴロの道で、ワンゲルの現役には向いているが、“おとなの山行”には不向きである。それでも足自慢の者は、この先の梵天岩まで行くこととし、他はここで停滞。雨も止み、コーヒーも沸き、みんなで持参のおやつを出し合い、“おとなの山行”にふさわしい、ゆったりとした時間が好ましい。小一時間で、足自慢隊も帰着する。

       

 戻り道では穏やかな西吾妻山頂も姿を現し、カモシカ展望台では北の展望が開け、眼下に米沢平野、遠く飯豊、朝日、月山、蔵王などの眺望を楽しみながら昼食。再びゆったりした時を過ごす。リフト乗り場では、人形岩へ遠回りをしてきた中里さんとお友達が待っていてくれた。

 冷えた体を温めたくて、急ぎゴンドラで白布温泉に降りる。現役時代には無縁であった山の温泉に、皆でとっぷり浸かり、心身ともにゆったりとくつろぐ。

 奥さん方も、片野君の娘さんもよく来てくれた。今回はあまり天候には恵まれなかったけれど、これに懲りずまた来てくれることを願う。
平成16年OB会報NO35より抜粋