性懲りもなく、ヒマラヤへ
3期 (昭和39年卒) 佐藤 敦
 2004年、3回目のヒマラヤトレッキングは、エヴェレストの展望台カラパタール(5,545m)を目指したが、5.200mで重度な高山病になり、肺水腫に近い状態になり、酸素を吸いながらペリチェまで下り、そこでカトマンズからヘリを呼び下山、ネパール人の医者にかかり、皆が帰還するのを一人ホテルで待っていた・・・屈辱の初体験だった。

 「もうヒマラヤには来ない」と当時カトマンズで思っていたが、2005年、性懲りもなくまたヒマラヤへ・・・喉元過ぎれば熱さを忘れる・・・の例えどおり、苦しかったカラパタールを忘れてしまったようだ。エヴェレストは南からの写真が有名だが、エヴェレスト北壁を見たいと思い、今回はチベットからベースキャンプを目指した。ワンゲルの仲間、同期生3名、1年後輩1名、2年後輩1名の総勢5名。

 日程は10/14 から 28日までの乾期。この時期は寒いが展望が良いのが選んだ理由。成田から上海経由成都へ、そこから高度順応と観光を兼ねて九寨溝へ、この空港は2004年9月に開港したばかり。成都から40分のフライト、空港は高度3,400 m、1日滞在、観光。

 九寨溝から成都に戻り1日滞在し、ここからラサへ入る、成都から2時間のフライト、ラサの高度は3,600m、高度順応と観光を兼ねて、ポタラ宮、ラサ市内見物に2日間費やす。

<ラサからベースキャンプまでのルート>
ラサ(3,607m)→ シガツェ(3,900m)→ シガール(4,300m)、ここでも高度順応の為、トン・ラ峠(5,188m)を往復する、→ パン・ラ峠(5,210m)→ ロンブク僧院(5,030m)→ チョモランマ・ベースキャンプ(5,200m)→ ロンブク僧院 → シガール→ シガツェ → ギャンツェ → カンパラ峠 → ラサ

 エヴェレスト北壁は壮観であった、ここまでに至るルートは殺伐としたチベット平原で草木もまばらな砂漠地帯と言っても良い風景だが、ベースキャンプからの夕焼けの北壁には大感激。

 出発前の身体検査 ・・・ 4,000mを越える場所に行く時に旅行会社から義務付けられている検査で総コレステロール値が247で、医者から注意を受けていたが、帰国後の検査ではなんと134と半減していた、トレッキング中アルコール類は一切取らず、食事も粗末なチベット料理、高度4,000mでの滞在、これらの影響と思われる。中でも禁酒が一番の影響か? これ以降、最低でも週に1回の禁酒を実行、時には2回も。しかし半年も過ぎたら、また元の値の戻ってしまった。尿酸値は行く前が5.2、帰国後は8.6と大幅上昇、これは高山病予防薬ダイアモックスの副作用だろう。この薬の副作用で指先がしびれることは体験していたが、尿酸値もアップすることが判明。

 2006年、体力的に言って最後かもしれないが、探検家ティルマンが「世界でもっとも美しい谷の一つ」と紹介した、ランタン・リルンを計画した。その内容は ・・・・ 2006年「性懲りもなくヒマラヤへ その2」へ続く。

チョモランマBC
平成18年OB会報NO37より抜粋