オーストラリア
ブルーマウンテンでロッククライミング
8期(昭和44年卒) 佐藤 拓哉・良子(タック&オギャ〜)
 レンタカーを借りて、シドニーから西へ、一路ブルーマウンテンに向かう。しかし、走れども、走れども山らしいものが見えてこない。にもかかわらず、目的地のKatoombaに着いてしまった。とりあえずホテルにチェックインし、現地のガイドと落ち合って岩場に向かう。その途中で断崖絶壁を見て、初めて自分達が山の上に居ることが分かった。

 ブルーマウンテンは広い台地の上に町があり、台地の周辺に100〜200mの垂壁が延々と続いている。山の上から谷底まで、素晴らしいユーカリの原生林が広がっている。日本の感覚では、町は谷間にあり、山は頭上にあるが、ここはまったく逆である。ユーカリの出す油分のため景色が青みがかって見えることから、ブルーマウンテンという名前がついている。

 今年の3月、貯まったマイレージを使ってオーストラリアにクライミングに出かけた。初日はシドニー観光、有名なオペラハウスの付近を散策した。

このような垂直の壁が果てしなく続く

 2日目からは、さっそくクライミングである。写真からも分かるように、どこもほぼ垂直の壁であり、その迫力に圧倒される。ユーカリの林をぬって岩壁の基部まで下る。日本と違って、ここではアプローチはすべて下りである。手始めに、比較的簡単なルートを3本登る。ショートルートとは言いながら、いずれも50mいっぱいあり、おまけに傾斜がきつく、登りがいがある。

 3日目は、別のエリアで、有名なThreesisters という岩を背に見ながら、待望のマルチピッチである。岩壁の基部までクライムダウンし、岩壁の中間をしばらくトラバースすると、上部が頭上に覆いかぶさってくるようなフェースが広がる。フェースの左側に伸びる明瞭なクラックを登り、途中でフェースをトラバースし、最後はほぼ垂直の凹角を登る全5ピッチのルートである。写真は、2ピッチ目のクラックを登り終え、狭いテラスに並んで座っているところを、トラバースし終えたガイドが撮ってくれたものである。

クラックからフェースのトラバース

 4日目は、魅力的なショートルートが揃っているというエリアに連れて行ってもらい、クラッククライミングに挑戦した。

 次の二日間は、70以上のワイナリーがあるハンターバレーで過ごした。葡萄畑に囲まれたプチホテルに泊まり、ワイナリーのレストランでおいしいディナー、空には南十字星と天の川・・・・素晴らしい夜でした。

 最後の一日は、シドニー郊外の海辺の岩場へ。ここの砂はうっすらと赤味がかった白い砂で、とてもきれいである。土曜日ということもあって、多くの若者が岩に取り付いていた。どこがなんというルートかも分からないまま、登れそうなルートを選んで、最後のオーストラリアを楽しんだ。
平成18年OB会報NO37より抜粋