同期山行報告:二口山塊・大行沢
45期(平成18年卒) 多田 忠義
    遡行日 : 2008/9/14-15(一泊二日)
    天気 : 9/14晴れ時々曇り,9/15曇りのち雨
    メンバー : 42期 熊野裕介,45期 雨宮俊,45期 多田忠義,45期 浜本洋

 「天国のナメ」といわれて久しい大行沢.三連休であることを利用し,社会人となった熊野,雨宮,浜本がその沢がある二口に駆け付けてくれた.小生はまだ仙台で学生なので,連休に対する特別な思い入れはない.

 ワンゲル現役の頃,沢登りで夏合宿に挑もうとするパーティーにとって大行沢は「原点」となる.いわゆるプレ山行では最初に行くことが多く,全国的にもワンゲル的にも初心者が楽しめる沢,という認識だ.しかし,久しく沢道具に縁遠くなっていたせいか,小生はF3で難儀する.

 「まったりとナメを楽しみ,釣りと夜酒を楽しむ」のコンセプトの下に実施した,お気楽同期山行をここに乱筆ながら紹介したい.

 9/14  前日に仙台入りしていた熊野,雨宮は多田の車で,浜本は新潟から4時間ほどかけて7時頃に大東岳登山口に集まる.久しぶりの沢道具を身にまとい,足取り軽く出発した.自らの強い希望で,F1下からは入渓せずF2上からとした.釣りをしながら遡行するためと,自らの体力や遡行能力に自信がなかったためである.

 入渓して早々,淵にドボンする人続出.一回入れば体が慣れるものの,やはり冷たい.時折のぞく太陽の光がありがたく感じる.この日は大行沢を遡行したグループは少なくとも4か5グループ.故にF3では渋滞となった(写真1).しかし,まったりペースの僕らには関係ないこと.但し,小生の登攀力の衰えには同行メンバーも苛立った事であろう.F3上にある通称「ウォータースライダー」は流木によって阻まれ,やむなく断念.その代わり「天国のナメ」で思い思いのポーズ!(写真2),さらに大行沢温泉!?(写真3).7時半に出発したにもかかわらず,樋ノ沢避難小屋に到着したのは15時に近かった.その時点で漁獲ゼロの我らがパーティーの熊野・雨宮は,ザックを小屋近くにおき,小屋の前であったいかにもやり手な釣り師の指示通り支沢を攻めた.その間に,浜本・多田は居眠り・・・もとい,エッセン準備に取りかかった.

  写真1:F3下段を登る熊野
  写真2:「天国のナメ」にて
  写真3:お約束の「温泉修行」


 谷底に日が届かなくなる頃,二人の釣り師はにやにやしながら帰ってきた.メンバー分の漁獲だとか.これは,親切にも支沢の穴場を教えてくれたおじさんに感謝せねば!当然,この晩の飯は焼き魚・・・と思いきや,それだけにとどまらなかった.若い世代ならわかるであろう,あの二次新のメニューをこのたび再現していた!つまり,夜はカレー,朝は麻婆茄子丼.止めどなく出てくる酒に酔05年南八甲田 赤沼にて 08年日光白根山 曇天でも結構見えた日光の山並いながら,夜は更けていった.

  
          写真4:晩餐は大行沢の恵みに感謝!

 9/15  今日は予報通り,昼前には雨である.社会人は明日のことが気になりだした事もあり,F5下から入渓し,F3上のケヤキ沢にとりつき登山道で下山することに決めた.釣りをしながら遡行し,F4では珍しく飛び込まず,思い思いの遡行であった.

 下山後はお約束の磐司山荘で温泉,そしてバイトでお世話になった松美庵でそばを食し,それぞれ家路についた.あえて激しい(少なくとも自分にとっては)遡行を選択しなかった分,「天国のナメ」の良さを再認識できた遡行であった.もちろん,仲間との再会,遡行は言うまでもない.

平成20年OB会報NO39より抜粋