日本最後の秘境 『雲ノ平』 秋合宿
44期(平成17年卒) 吉村 雄祐
日時:2009年09月19日(土)〜23日(水)4泊5日
行程:新穂高温泉〜双六岳〜水晶岳〜雲ノ平〜太郎平〜折立
メンバー:中川俊雄(41期), 佐藤出(44期), 佐藤実里, 山上基樹(44期), 吉村雄祐(44期)

 新宿発の高速バスで新穂高温泉に向かった4人は、途中で乗り換えたバスで山ちゃんに遭遇。みのりさんは、山ちゃんに初接触。ゆるーい二人のやり取りが微笑ましい。ワサビ平の小屋までは林道ぽくぽく。唯一の豪華エッセン(?)おでんに舌鼓。

 2日目、快晴。双六小屋まで6時間の登り。初の長期山行のみのりさんも元気そう。途中の鏡平の池には槍ヶ岳が映り、そこで写真を一枚。シルバーウィーク最高!と。双六小屋では、なんと生ビールが。生ですよ!生!奥さん。(北アなら当たり前?)「山小屋で買い物するなんて考えられない」という教育を受けてきた佐藤&吉村。でも700円てそんな高くなくね?俺らももう社会人だしと、他の人に隠れて喉を潤す。そこへみのりさん登場。もちろん共犯者に誘い込む。Dは乾物の何か。ちなみに、この日から乾物地獄が続き、たも先生のご機嫌も最高潮な訳だが、思い出してもアレなのでこれ以上はスルー。

 3日目、快晴。寒いのと高山病で、夜しっかり休めないメンバー達。特に、佐藤と山ちゃんはかなり頭が痛いらしい。まずは、双六岳まで1時間の登り。すでに双六巻こうよと弱気の山ちゃん(笑)。しかし、今回のルートは山らしき山が双六と三俣蓮華くらい。というのも、みのりさんの体力を心配した『愛妻家』の佐藤ゴン太君は、行動時間が長くなり過ぎないよう企画を立てたのだ。(その精神を生涯忘れないように!)そんな中、双六ピークでエアリアを眺めながら、山ちゃんやたもさんが大変なことに気づく。鷲羽や水晶、行けんじゃね? 行動時間は10時間近くなるが、16時くらいには天場に着く計算。マジやべー!ってことで、佐藤夫妻をあっさり切捨て、更には持てるだけ佐藤に共同装備を預け(鬼畜)いざ、水晶!!

 歩くペースも流石に3人だと速くなる。しかし、そこは3000m級。歩荷も軽いし余裕と思いきや、鷲羽の登りがヤバス。途中、山ちゃんは先行く二人に間を空けられ、休み休み歩くしかない状態。Topの吉村も、良いペースでは歩くが、息は絶え絶え。ゼーハーゼーハー。おまえはダースベーダーか?なんて本当にそんな状況。見るに見かねたたもさんは途中、一本でも取るか?と。ドエス星の王子たもさんが、この時ばかりは仏に見えた吉村。なんとかピークに達し、山ちゃんを待ち、長めの一本。ここからも山ちゃんは回復することなく死にそうに歩く。途中の分岐で、ザックをデポし、サブザックでピークを目指す。水晶まであと30分ほどの水晶小屋、なんと山ちゃんはココまできて、「オレここで待ってるわぁ」と。流石に二人がかりで説得し、再出発。山ちゃんも、頭痛で頭が割れんばかり、身体が言うこと効かないという感じだが、なんとか意地で登頂。ただ、景色は最高。北アの真ん中辺りだから、槍から立山、鹿島槍と360度北アルプス。

 しかし実は、水晶からの下り&祖父岳の登りが本当の正念場だったのだ。地図上で、たった、たった80mの登りが断崖絶壁のように見える。地図、間違ってるんじゃね、本気でそう思う。時刻も15時近くなり、体力的にも精神的にも、人生オワタ\(^o^)/な感じの3人。それでも、死力を振り絞り80mの頂きを踏破。一本してると若い女の人に「ずん子さんのお知り合いですか?」と尋ねられる。彼女は絢子さんの知り合いで、吉村も去年のOB夏合宿のとき、剣山荘で会っていたのだ!これはもしや『運命』!?と勘違いした吉村は、必死に話を広げようと試みるも、「私、急いでます」オーラに瞬殺。天場までの下り、佐藤夫妻はテントで、Dの準備中かなと楽しみに向かうも、天場はテントだらけ。テント何処だよ?分かり辛いとこに張るんじゃねーよと、切れていると、向こうから次第に似てきた感のある二人がザックを担いで近づいてくる。おせー!!話を聞くと、みのりさんは佐藤と二人きりだと甘えんぼ(?)になるらしく、つまり激遅らしい。ははは。

 4日目は、今回のメイン『雲ノ平』に相応しく、天気はガス、要カッパ。あまりテンションの上がらない4人に対し、佐藤ツアーガイドは庭園?を説明して廻る。しかし、この日も6時間弱の行程。一同、みのりさんは大丈夫か?内心訝しみながら歩くも、太郎平の天場まで元気に良いペース。

 5日目はバスの時刻もあるので、3時間の下りを瞬殺。バスを待っていると、同時期に立山に登っていた健史カップルが車でお出迎え。差し入れのラーメンに心暖まる一同。お疲れ様でした!

平成21年OB会報NO40より抜粋