’11 南アGK3 party 夏合宿報告
52期(現役) 桑原 里

<期日>8月17日〜23日 6泊7日
<メンバー>PL桑原里(2)、SL御子柴駿(4)、M小泉匠平(1)

8月17日(水)
北沢駒仙小屋 → 甲斐駒ケ岳 → 北沢駒仙小屋 [天気] 晴れ/雨/晴れ

 3:00起床、5:09出発。2日後以降の装備は全てテン場にデポしているため、歩荷が軽い。駒津峰を過ぎたあたりからガスが出て展望がなくなった。百名山と言うだけあって駒ケ岳山頂は大混雑。山頂で若干遅めのLをとっていると雨が降り出した。濡れたくないのでさっさと退散。駒津峰まで戻ると、ガスも晴れ、晴天が広がった。先ほどまで雨だった駒ケ岳山頂がくっきりと見える。このままテン場に戻っても暇なので、駒津峰で1時間お昼寝タイム。北沢駒仙小屋に戻り20:30就寝。



8月18日(木)

北沢駒仙小屋 → 仙丈小屋 [天気] 曇り/雨

 3:00起床。日の出前から、仙丈ヶ岳や駒ケ岳へ向かうヘッドライトの列に驚く。5:12出発。出遅れたせいだろうか、5合目までほとんど他の登山者に会わなかった。2日目はコースタイムが短いため、テン場飛ばしも考えるが、天気が悪いので、正規通り仙丈小屋に泊まることにする。

 仙丈小屋にてLをとっていると、奈良大WVが引き返してきた。話を聞くと、メンバーが低体温症になったためエスケープするそうだ。しばらくするとガスが晴れ、仙丈ヶ岳の山頂が見えた。振り返ると甲斐駒ケ岳や鋸山が見渡せる。一気にテンションが上がり、仙丈ヶ岳までお散歩することになった。


 稜線上に出ると、急にガスが出てきて一面真っ白。甲斐駒ケ岳どころか仙丈小屋も見えない。北岳が見えるかと期待していたのにな…。世の中そんなに甘くないか…。山頂で散々粘るが、ガスが晴れる気配がないので撤退する。

 仙丈小屋はテン場がないので、この日は素泊まり。Dは自炊場をお借りして、五目ご飯とすいとん汁の超重量メニューだ。夜になるにつれて、天気が荒れてきた。20:30就寝。





8月19日(金)

仙丈小屋 → 両俣小屋 [天気] 雨

 3:00起床。朝から天気が悪い。が、この先もっと悪くなっても困るので、早々両俣小屋へ向かうことにする。5:02出発。仙丈ヶ岳は今日も真っ白だ。

 仙丈ヶ岳から南へ、仙塩尾根に乗る。徐々に標高を下げて樹林帯に入ると風雨も収まった。野呂川越から両俣小屋へはどえらい急斜だ。誰が最後まで滑らずにいけるか競争しようということになり、気合を入れて下る。結局誰も滑らなかった。11:47両俣小屋着。お昼寝したり、川で洗濯したり、水浴びしたりと、各自思い思いに過ごす。





8月20日(土)

両俣小屋 → 北岳山荘 [天気] 雨

 3:00起床。雨はやんでいる。5:17出発。例の急斜を登って稜線上に出る。ここから約900mUPだ。真っ白いガスの中をひたすら歩く。間ノ岳で一本をとっていると、両俣小屋で一緒だった東大のパーティーが追いついてきた。天気が悪いので、ここからエスケープするらしい。東大パーティーに別れを告げ、北岳山荘に向かった。

 この先天気が良くなる気配もないので、北岳ピストンを翌日にまわし、北岳山荘で行動を終了した。朝は風が強いという山小屋の主人のアドバイスにより、明日は出発を遅らせて北岳をピストンし、農鳥岳には行かずに熊の平小屋へ向かうことになった。20:30就寝。風の音で何度か目が覚める。



8月21日(日)

北岳山荘 → 北岳 → 三峰岳 → 熊の平小屋 [天気] 雨

 4:00起床。雨は相変わらず強く降っている。Bを済ませ、しばらく小屋で様子を見ることにする。7:00頃、風が弱くなってきたため、必要な装備以外を小屋にデポして出発。北岳山頂は甲斐駒、仙丈と同様で全く展望なし。どうやらお天道様に見放されたようだ。

 北岳山荘に戻り、山小屋の主人にココアを御馳走になった。一息ついてパッキングを済ませ、10:00出発。三峰岳まで昨日来た道を引き返す。三峰岳からはガレた岩場歩きだが、三国平から先は打って変わって歩きやすい登山道だ。ぬかるみを避けながら熊の平小屋へ向かう。14:20熊の平小屋着。




8月22日(月)

熊の平小屋 → 塩見岳 → 三伏峠小屋 [天気] 雨/一瞬晴れ/曇り

 3:00起床。雨。今日は何としても塩見小屋を飛ばして三伏峠小屋へ行きたい。5:20出発。これから長い尾根歩きだ。展望はないものの、樹林帯の中を歩くので、飽きることがない。

 ルンルン気分で歩いていると、大きな一枚岩で滑り、カッパのお尻を破いてしまった。……。北荒川岳手前で突然太陽が顔を出した。このまま晴れてくれないかな、と期待せずにはいられない。が、あっけなく期待は裏切られ、塩見岳へ登り返そうとするころにはまた一面真っ白な世界になった。


 塩見岳山頂はツアー登山者で混雑していた。ここからはもう下るのみ。しかし、TOPのスピードが上がらない。どうやら、降り続く雨のせいで足の皮がふやけ、非常に痛いらしい。まあ、ぎりぎり天図の時間には間に合うだろう。 三伏峠小屋についたのは15:20。これで明日のコースタイムは2時間だ。皆、喜びを隠せないようである。21:00就寝。



8月23日(火)

三伏峠小屋 → 鳥倉登山口 [天気] 雨/曇り

 3:00起床。雨。5:09三伏峠小屋を出発してどんどん下る。2時間後には下山していると思うと、ついペースが上がってしまう。途中の水場でのどを潤し、ひたすら下る。6:44鳥倉登山口ゴール。

 この夏合宿は7日中7日が雨だった。下山後その話をする度に、日ごろの行いが … という答えが返ってきた。しかし、雨の時にしか見られない景色や生物、雨の時にしか味わえない楽しさや辛さ。今回の合宿では、十分にそれらを経験できたわけだ。でもやっぱり、晴れの日には勝てないか〜。
平成23年OB会報NO42より抜粋