復興が始まった女川からの便り
9期(昭和45年卒) 藤中 郁生

 OBの皆様には、たくさんのご支援を頂き、ありがとうございます。

 女川の現状

女川は,瓦礫も順調に処理が進み、空き地がどんどん増えています。今月になって、山を切り崩し、宅地を造成する工事の起工式が2カ所で行われ、年明けから工事が始まるようです。宅地は27年、公営住宅は26年完成予定です。

 望郷山から見た港風景
 医療センターから見た中心街


 女川の駅があった場所は海抜8mくらいまでかさ上げし、区画整理の後新しい駅と商業地区ができる予定です。我が家は左半分の中央辺りにありました。宅地造成が遅れているため、先が見えないと町外へ宅地を求める人が出てきています。人口6,000を切る可能性が出てきたようです。

女川駅があった場所

 私は、再来年度廃校となる、高校のグラウンドにできた仮設商店街の一角で塾を再開しております。通塾が困難なため、生徒数は一学年6〜7名と激減ですが、気楽にやっています。桜守りの会のほうは、預かる苗が大漁桜100本、仙台枝垂れ50本、染井吉野70本、しだれ花桃50本、と大変な量になってしまいました。まだ植栽できる場所がなく、商店街の一角で世話をしています。同期の伊藤君には、いつも助けられています。さらに、女川の自然環境の保護と山林を観光資源としたり、環境教育の一環に使ったりという目的で女川ネイチャーガイド協会というNPOを立ち上げる準備を始めました。私は主に散策ルートの開発をやろうと思っています。TUWVで培った知識や経験がおおいに役立っています。

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 山行きのほうもやっと、行くことができるようになりました。山道具はすべて流失しましたが、避難後すぐ、ザックとシュラフを購入。9期を始め、先輩後輩からいただいた炊事関係の諸道具とともに避難生活で役に立ちました。それこそTUWVの経験があればサバイバル生活も十分可能です。今年に入って念願の山靴を買うことができました。

 7月には小原さん、中里さん、石野君、原田君、伊藤君と船形山。9月末には、伊藤君、中里さんと神室へ、11月のはじめに単独で山伏岳へ行くことができました。来年は残雪の船形から始めようと、足腰を鍛えようと、できるだけ歩くようにしています。

 船形山
 神室山
 山伏岳


 これから、3月はじめまで正月以外無休でがんばります。みなさん、よいお年を迎えて下さい。

平成24年OB会報NO43より抜粋