故 濱君を偲ぶ
  8期 (昭和44年卒) 前田 吉彦

 濱 聡君が10月23日永眠しました。
33歳の若さで大病を患い、手術で一命は取りとめ社会復帰は果たしたものの、その後全身の機能が徐々に衰え、終に帰らぬ人となりました。


葉山(山形)の三本橋沢の雪渓を登る濱君(前)と私

 思い起こせばフリー山行で残雪の葉山へ、君と拓哉と3人で行ったのがお付き合いの始まりで、2年次の夏合宿は、今でも時々話題にのぼる平ヶ岳。そして3年次の夏合宿では、山伏岳から北岳までの長い白峰山脈を一緒に歩いた。見通しの利かない藪漕ぎだったが、君は一度も進路を外すことなくパーティを先導してくれた。

普段は無口で、茫洋とした処があったが、根は几帳面で、誰に対しても誠実であった。

8・9期OB山行が10数年間も継続できたのは、君のお陰だと思っている。君は晩年この山行に参加することを楽しみにしていたし、またそれに向けて体調作りに励んでいた。平ヶ岳もリベンジできたし、蔵王、尾瀬、安達太良、吾妻なども再び訪れることができた。君の人柄と努力から、歩行もままならない君を、文字通り皆が支えあって為し得た山行だったと思う。

 昨秋から入院生活となり、アルバムに懐かしい山の写真をきちんと整理し、それを飽かず眺めていたと家族から聞き、君がいかなる思いでいたのか胸に迫りくる。安らかにお眠り下さい。

                   合掌。

平成27年OB会報NO46より抜粋