秘境ラダック、ザンスカールを旅して
10期 (昭和46年卒) 田中 康則

 今年の夏は、インド北西部のラダック、ザンスカールを旅して来ました。ヒマラヤ山脈とカラコルム山脈に囲まれた標高3500メートルの地に広がる「チベット世界」。乾いた大地に恵みをもたらすインダス川、険しい山々。そこには古くからの信仰を守りつつ、厳しい自然と共に生きる人々が暮らしています。

 8月6日(土) 少し早すぎるお盆休みに成田を出発。デリーで一泊。翌日空路でラダックの中心地レーへ。レーからは車でアルチへ。仏教美術の宝庫アルチ僧院などを見学。堂内部のマンダラ壁画は見るものを圧倒します。

 3日目 幾つもの峠を越えてイスラム教徒が多いと言われるカルギルへ。

 4日目 カルギルを6時に出発ザンスカールに向かいます。途中ヌン峰(7135m)クン峰(7087m)などの名峰群、間近にせまるパルカチック氷河、ドゥルン・ドゥン氷河など雄大な景色やブルーポピーなどの高山植物を観察しながらの移動でした。ザンスカールの中心地パドゥムには午後9時過ぎに到着。

リンチェン・サンポの植えた木(アルチで) ペンシ・ラ峠からのドゥルン・ドゥン氷河
夏に咲く高山植物ブルーポピー 民家でザンスカールの伝統舞踊を見学

 8月10日(水) この日から2日間はパドゥム近郊の観光です。カルーシャ僧院など多くの僧院を訪問しました。

 8月12日(金) 一路、カルギルへ。帰りも15時間の移動でした。

 8月13日(土) 水の都であり、インドの避暑地でもあるシュリナーガルヘ行く予定でしたが、今回トラブルが生じては無理ということで、一路レーへ引き返しました。レーで観光。

 8月14日(日) レーより空路デリーへ。市内観光後、夜の便で成田へ。

 秘境とチベット仏教の世界。インド最北の祈りの地の旅でした。この地はその歴史の中でインドに併合されたために文化大革命の影響を受けず、今やチベット文化をどこよりも色濃く残す数少ない貴重な場所となっています。

平成28年OB会報NO47より抜粋