秋の森吉山
8期 (昭和44年卒) 前田 吉彦

 秋田県の北部大館市に滞在中、10月16日夫婦で一日遊べる時間ができました。八幡平は一昨日行ったばかりだったので、今日の候補として奥入瀬か、白神山地の田代岳。奥入瀬は紅葉には時期尚早、田代岳は熊が怖いということで比較的人気(ひとけ)の多い森吉山に決めました。当日は快晴無風、絶好の登山日和。

 8時に大館を出発、9時20分阿仁スキー場ゴンドラ駅到着。昨夜森吉山の紅葉盛りとのTV報道があったためか、600台収容の駐車場は7割程埋まっていました。いつも来る春、初夏、あるいは真冬のスキーシーズンでは、常にガラガラな駐車場なのに。でもゴンドラの輸送能力は、安比スキー場のゴンドラに負けず、抜群。所要時間20分程で標高1,167mのゴンドラ山頂駅到着。観光客はこの駅周辺を散歩して下山、あるいは頑張って見晴らしがよい石森(1,308m)まで歩く人もいるようです。


 石森を過ぎると、阿仁避難小屋、チングルマ、イワカガミの群落がある稚児平を経て、森吉山山頂到着。ゴンドラ山頂駅から1時間半。何とか顎を出す前にたどり着きました。山頂では、八幡平から秋田駒、大平山、白神山地、岩木山、八甲田と眺望抜群。風も穏やかで、ゆっくりランチ。帰りは同じ道を戻るルートながら、紅葉を味わったり、咲き残った花を愛でたり、避難小屋を覗いたり、やはり1時間半かけて山頂駅に13時10分到着。いつもは登山口から歩いていましたが、今回はゴンドラを利用しました。やや歩き不足を感じながらも、この程度が喜寿を迎えた者には最適なのかもしれないと納得した一日でした。

令和5年OB会報NO54より抜粋