紀伊半島の百名山、大峰山・大台ケ原
奈良県は奥深い
22期 (昭和58年卒) 手塚 和彦
目的地 : 大峰山・大台ケ原
日 程 : 2025年10月10日~12日
メンバ : 手塚和彦(PL 22期)、石川勤(22期)、千田敏之、冨士原(21 期)

例年8月に夏山合宿を行っている 21・22 期の4名は、新しくなった伊藤新道から三俣蓮華を目指すという野心的な計画を立て湯俣川の水位情報を神経質にチェックしていたものの、予定日のお盆休みは全国的な降雨予報となり断念、消化不良のまま夏を終えていた。

その埋め合わせ山行として選んだのが紀伊半島の中央、熊野古道の一角をなす大峰山と大台ケ原である。東北や甲信越を中心として山歩きをしてきた私とメンバーにとって紀伊半島は未知の山域で、全体の広さや山々の位置関係がピンと来ていなかったため、地図を広げてその大きさに少々驚き、ふたつの山を一緒にして考えていたことが誤りだったと知った。しかし、両山ともに日本百名山であり、いずれは登らなければならない。紀伊半島の奥地にはなかなか行くチャンスもないので、なんとか2泊3日で両方登りたく、レンタカーを利用した少々旅行のような秋の山行となった。

 10/10。一行は京都駅に集合して近鉄で橿原神宮前に移動、そこでレンタカーを借りて奈良県吉野郡天川村の洞川(どろかわ)温泉へ向かった。途中、明日香村の石舞台古墳に立ち寄り巨石に感動するなど旅行気分での始まりである。洞川温泉は大峰山の登り口として古くから行者や拝観者の湯治場として栄えた温泉地。十軒ほどの温泉旅館が軒を並べている。提灯飾りが湯治場の雰囲気を盛り上げていて浴衣に下駄で散策したくなる風情である。


明日香村の石舞台 洞川温泉

  10/11。翌朝は旅館でこしらえてもらった弁当を抱えて早立ちし、行者環(まわし)トンネル西口の駐車場に車を止め、八経ヶ岳を目指した。八経ヶ岳(1915m)は近畿地方の最高峰であり、日本百名山の大峰山とはこれを指すようである。この山域は日本一雨が降るそうで、この日も朝から雨。雨の中、急登を4時間歩き、弁天ノ森、弥山(みせん)を経て八経ヶ岳に到着。眺望はゼロ。苔むした古道の雰囲気を感じながら来た道を下り、7時間の行動を終えた。

この日の宿泊は WASAMATA HUTTE というキャンプ場である。できれば風呂に入りたいという全員の願いから、少し大回りであるが「道の駅 吉野路上北山」に立ち寄り温まった。とてもきれいな立ち寄り湯でおススメである。

WASAMATA HUTTE には宿泊施設もあり、千田さんからは宿泊がいいとのヒヨリの声が上がるが、追加料金がかかるためテント泊と決め、静かなキャンプサイトでの焚火を楽しんだ。

八経ヶ岳(大峰山) WASAMATA HUTTE キャンプ場


 10/12。次は大台ケ原である。大台ケ原は大峰山脈からみると一筋東の山域であり、そこを繋ぐように大台ケ原ドライブウェイという立派な道が通っている。天気が良ければ大台ケ原の山深さを実感できる素晴らしい眺望のはずであったがこの日も雨で何も見えなかった。

車を大台ケ原ビジターセンターに留め、最高峰の日出ヶ岳を目指して出発。35分でピークについてしまった。ピークには丸太を組んだ立派な展望台があるが、何も見えないので、不運な登山者のために 用意されたイラスト看板を見て想像を巡らせた。

日出ヶ岳(大台ケ原) 大蛇嵓(大台ケ原)

 これで下るのでは百名山に登った感がないので有名な大蛇嵓(だいじゃぐら)を目指すことにした。 雨の中をひたすら歩くことに意味を見いだせない複数のメンバーの声に耳を塞いで、朝日ビジュアルシリーズ「週刊日本百名山」が推奨する周回コースを踏破した。大蛇嵓はなかなかのスリルなのでおススメです。行動3時間半。駐車場に戻り山行は無事終了。

 途中、奈良県吉野郡川上村の入之波(しおのは)温泉山鳩湯に立ち寄り身体を温め、橿原神宮前に戻った。含炭酸重曹泉が大量に湧き出す素晴らしい温泉であった。

今回は百名山ハンターの手塚に心優しい千田さん、冨士原さん、石川さんが付き合ってくれた、という感じの山行でした。あまり厳しくない登山と温泉旅行の組み合わせのような企画でしたが、こういうのもいいなと。
こんなことがなければ洞川温泉なんて生涯訪れることもなかったでしょうし、入之波温泉の驚くべき炭酸カルシュームスケールを目にすることもなかったでしょう。

みなさん、ありがとうございました。

令和7年OBG会報NO56より抜粋