2年越しの屋久島山行 |
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5月18日(日)から21日(水)にかけて奥さんの念願であった宮之浦岳縦走をしました。 |
昨年も計画したのですが、仕事の都合で断念したので2年越しでの山行実現でした。家内の脚力に不安があったので、山中2泊(小屋泊まり)の余裕のある計画とし、また職場の屋久島山行5回の同僚を無理矢理ガイド役にお願いし、もう一人若いサポーターをつけた4人パーティーで出発しました。 あまり期待できる天気図ではなかったのですが、ガイド役が屋久島では全て晴れだったとの晴男に期待しました。しかし、やはり初日の淀川小屋へのアプローチは雨具使用となりました。早々に淀川小屋に入り、夕食も早めにとり、持参のアルコール類も初日というのにほとんど空けてしまい、明日の晴天を願いながらシュラフに潜り込みました。夜中にガサガサという音で目が覚め、見まわすと、つるしておいたゴミ袋の中からの音で、ゴミ袋をつついたら屋久島ヒメネズミが飛び出しました。それからは、枕元やら足下を走り回られ閉口しました。同行の若いサポーターは口にでも飛び込まれたら大変とまんじりともできなかったようですが、家内は平気で寝ていました。 翌日もやはり細かい雨が降り続き、淀川の橋を渡り、花之江河の湿地帯まで黙々と歩く山行となりました。しかし、しっとりと濡れた屋久杉の根元のコケ類や屋久杉にとりついた多様な木々の枝葉が雨に濡れる様は、屋久島には雨が似合うと思わせるものでした。また、石楠花が見事で雨を忘れさせてくれました。屋久島では水の心配がないといわれるように、標高が上がっても水場があり、これも雨の多さを実感させるものでした。 樹林帯を抜け、稜線に出でても雨は降り続き、視界も時折開ける程度で眺望はほとんどききませんでした。宮之浦岳の頂上でもすぐそばの永田岳が望める程度で、岩陰で昼食をとり、証拠写真を撮影して早々に頂上を後にしました。道中の”やくさる”や”やくしか”との遭遇の多さに驚きつつ下りに入り、名もない屋久杉の巨木を感動して見上げながら、2泊目の新高塚小屋に無事到着。平日なので空いていると思いきや、我々の到着後、反対側からのツアーの団体客(ご多分に漏れず装備完璧型熟年登山隊)がどやどやと入ってきて超満員状態。少し遅れてきた夫婦は仕方なく高塚小屋まで下っていきました。平日とはいえ大人数の小屋泊まり登山ツアーは迷惑ものです。 さて、翌朝は天候回復気味の中の下山となりました。陽も射し始め、縄文杉につくころは木漏れ陽が屋久杉や木々の梢から漏れ射し、雨上がりの屋久島の美しさを堪能しました。昨日の団体が今頃快晴の宮之浦岳頂上を目指していると思うと少ししゃくでした。 平日というのにこの辺から縄文杉を目指すガイド付きのハイキング客とのすれ違いが多くなり、屋久島人気を改めて思わされました。下山後は飛行機の便がなく屋久島でもう一泊。温泉巡りや千尋滝見物、屋久島風懐石料理を堪能して屋久島を離れました。 家内への約束は果たせたので、次の機会があれば、宮之浦岳からの眺望と永田岳登頂を目指したいと思っています。計画のある方がいたら誘って下さい。 |
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