カミさんとのスイスの旅 | |
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今年の夏、ヨーロッパ旅行の総仕上げとして、『どの国に行こうか(?)』と言うことになった。カミさんと相談。この国がいい、あの国にはもう行ったね。今年は、お城や宮殿・美術館ではなく自然がいい等々、いろいろ検討した結果、意見が一致してスイスに行くことになった。マッターホルン、モンブラン、アイガー、ユングフラウ等々ヨーロッパが誇る名峰が頭を過ぎる。『ツェルマットもサンモリッツも良いな〜、良いね〜』と言うことで意見が一致したのである。 旅行会社にツアーの申し込みをして、旅行代金の払込も済ませ、もう一度ツアーの内容を再確認したら、何とトレッキングが4回もある。いわゆる全くの『観光旅行だけ』ではない。標高3000mを超える山岳の標高差300m〜500mをトレッキングすると言う、さあ困った。2008年10月・TUWVの創立50周年記念行事の時、『泉ケ岳』に登った時のことを思い出した。あの時はバテた。恥ずかしながら本当にバテた。 今を去る50余年前の学生時代に、『泉ケ岳まで歩いて行こう』と言う事で、川内の部室を夕方出発して夜通し歩き、朝、麓についてそのまま登り、そしてまた歩いて川内の部室まで帰っても何でもなかった自分が、記念行事の時は、麓の小屋から頂上までの登りだけで、バテテしまった。 さあ、今度は標高3000mを超えるスイスの高地でのトレッキングだ、バテないかな〜(?) 何しろ富士山の頂上より高いところにも行くのだ。空気も薄いだろうな〜。高山病にならないかな(?)。そこでツアー会社に聞いてみた。『私が最年長ですか(?)』、『高山病は大丈夫ですか(?)』そうしたら『大丈夫です。もっと年上の方も参加されています。』とのこと。よ〜し、それでは負けていられない。 カミさんと一緒にトレーニング開始。 スイスはチューリッヒ空港に到着、ツェルマットで見る『朝焼けのマッターホルン』をかわきりに、アイガー、モンブラン、ユングフラウ等々の雪山を見て、スイスの絶景を巡る4大特急に乗ってのお決まりの観光旅行、それに加えて4回のトレッキング、さあ、出発だ。 お天気は稀に見る晴天、晴れ〜!4000mを超える山々は、雪と氷を被って美しく青空に映え、氷河の氷は青白く光っていました。氷河は残念ながら日本にはありませんよね〜。ツェルマットでは天を突きさすマッターホルンの雄姿と、湖面に映る逆さマッターホルンを満喫、富士山の頂上(3776m)を超える高さの展望台(=エギーユ・デュ・ミディ展望台・標高3842m)からのモンブラン(4810m)の眺めは、これまた最高。 それにしても、よくもまあ、こんな高い所まで、電車を走らせ、硬い岩盤をくり抜き、展望台を造ったものだ。電車もアプト式・歯車でゴリゴリ登って行く。こんな高い所に展望台を造ろうと考えただけでも凄いのに、本当に造ってしまうのだから、恐れ入りました。その執念というか、努力というか、意志の強さには、驚き以外の何物でもない。感服・感服、『人間とは本当に凄いな〜』を実感いたしました。 ユングフラウ(4158m)の展望台(=スフィンクス展望台・標高3571m)からの帰り道、初級トレッキングの一つである『アイガーグレッチャーからクライネシャイデック』まで歩きましたが、途中、我らが『仙台二高の大先輩・槇 有恒氏』が、アイガーの東山稜を1921年(大正10年)に初登攀した事を記念して寄贈した山小屋が、博物館として残っておりました。 槇有恒氏は、日本山岳会の創立者・会長で、ヒマラヤ山脈の8000mの未踏峰の一つ・マナスル第3次登頂隊長として、日本隊のマナスル初登頂(1956年・昭和31年)を成功させた人。その世界的偉業のあと、母校の仙台二高の講堂で記念の講演をなさいました。(私・岡は、当時仙台二高に在籍していたので、直接、大先輩の講演を聞くことが出来ました)そんな大先輩に敬意を表し、少し遠周りして、その山小屋の中を覗き見てまいりました。 氷河を歩き、氷河のトンネルをくぐり、有名な『アイガーの北壁』を目近に見てまいりました。マッターホルンを始め、ヨーロッパの誇る名峰が青い空に映えて美しく、本当に圧倒される思いでした。旅行中、我々が行く日に限って、山々はピンポイントで晴れ、予定された4000m級の山々をツアー中に全部見る事が出来たのは、珍しい事と、山岳ガイドが言っておりました。本当にラッキーでした。(一つか二つはガスッテ雲の中だそうです。 そういえば、富士山も雲に隠れ、見えない日がありますよね〜。) 心配された酸素の薄い(?)標高3000m超の『雲の上のトレッキング』も無事にクリヤー、と言うよりも、晴天に恵まれトレーニングの甲斐あってか、余裕(?)をもってクリヤーいたしました。 スイスは、期待以上に美しい国・素晴らしい国、期待以上の思い出を残してくれました。そして、今回のカミさんとのスイスの旅は、最高の旅となりました。 |
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湖面に映るマッターホルン | |
マッターホルンの展望台にて | |
氷河 | |
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