令和元年7月25日、11期の近田和人くんが旅立ちました。膵臓がんでした。「早期発見で、ラッキーだった」と言って術後回復、2019年の年賀状には「春には、大好きなゴルフと海釣りができそうだ」と書いてあったのに。
近田くんは、ワイルドが似合う輩でした。3年生の時の「南アルプス」夏合宿で、リーダー近田が選んだのは、主流の赤石山脈ではなく藪漕ぎの白根山脈でした。タフガイの近田くんらしい選択でした。
一方で、ダンディでした。千葉県「安房で生まれた田舎者」と自分では言っていましたが、仙台で見せた身のこなしは、都会のセンスを感じさせるCity Boyでした。
「ワイルド」と「ダンディ」は、大学卒業後の会社人生でフルに発揮され、佐藤工業で大活躍しました。最後は役員になり、会社の経営を担いました。
佐藤工業を卒業した近田くんは、2014年秋、11期同期を仙台に「集合」する機会を作ってくれました。泉ヶ岳温泉に全員「集合」しました。そこでは、11期各人の大学卒業後の人生が語られました。近田くんはそこで「死に目に逢った」という話をしました。交通事故で、数日間意識がなかったとのことでした。
死に目に逢い、一度死んだ人間は強くなります。死に対して強くなります。しかしながら、病魔は残酷でした。その強さを許しませんでした。『ぜったいに帰ってくる』という叫びを残したまま、逝ってしまいました。
僕たちみんな、君を忘れない。
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